伊勢丹松戸の閉店は回避@ユニクロ・ニトリ等の外部テナント導入で売り場縮小へ

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2016年に当時の大西三越伊勢丹ホールディングス社長が売り上げが厳しい地方店舗として松戸店を名指したことを契機に伊勢丹松戸が閉店するのではないかとの認識・危機感が松戸市民の間に広がっています。




実際、伊勢丹松戸の売り上げは低迷が続いています。

■伊勢丹松戸の現状

お隣の柏市の高島屋柏店の2016年度の売り上げが357億円(前年比-0.2%)に対し伊勢丹松戸は192.2億円(前年比-2.9%)ともはや、ライバル店ともいえなくらいの差がついています。

さらに、どちらの店も売り上げ減となっていますが、伊勢丹松戸のほうが減少の幅が大きいですので、それだけ経営的に深刻な状況となっています。

伊勢丹松戸では、集客効果をあげるために大型書店のジュンク堂書店や子供用遊戯施設の導入を図りましたが、今のところ、成果は芳しくないようです。

つまり、書店や遊戯施設に来た客が他の売り場に思っていたほど回遊していないということが大きな原因となっているようです

■伊勢丹の新社長の経営方針と伊勢丹松戸の行方

今年に入り、大西社長が2017年3月に突如、解任に近い形で退任。

後任に杉江社長が選ばれました。

背景に経営路線の対立があったとされているため、新社長が伊勢丹松戸を含む地方の店舗についてどのような方針で臨むのか注目していました。

2017年5月10日に行われた三越伊勢丹ホールディングス2017年3月期決算発表の場での杉江社長記者会見の内容から、伊勢丹松戸の行方がほぼ見えてきた印象です。

記者会見の中で松戸店を含む経営不振の地方店について
杉江俊彦社長は”有力テナントを誘致するなど店舗改革も進める”という考えを示しました。

さらに、ニトリやユニクロなど有力テナントの誘致に言及したうえで地方店の縮小について、「スピード感をもってやる」と述べたということです。

この会見内容から、少なくとも伊勢丹松戸の閉店の可能性は、当面はなくなったようです。その代わりに”ニトリもしくはユニクロの導入による自前の売り場の縮小”の公算が高まりました。

■伊勢丹松戸にはニトリ導入か?

三越伊勢丹ホールディングスの杉江社長が決算発表の場で、”伊勢丹松戸を含む売り上げ不振の地方店にニトリやユニクロの導入”について言及しました。

このことで、伊勢丹松戸にニトリもしくはユニクロがテナントとして出店する可能性が高まりました。

このうち、ニトリは、昨年、新宿タカシマヤに出店。

今年に入り、東武百貨店池袋店へ出店と大型デパートへの出店が相次いでいます。

ニトリは、これまで郊外に大きな店舗を構えて成長してきましたが、好立地の土地が少なくなってきたため、昨年から”都心・駅前の大型商業施設やデパートへの出店”路線に舵をきっています。

ですので、ニトリは伊勢丹松戸への出店というのは魅力に感じるはずです。

一方のユニクロですが、アトレ松戸に店舗を構えているうえ、もともと”ファッションの伊勢丹”との関係は、微妙です。

集客力では甲乙つけ難い2社ですが、既存売り場への相乗効果を考えると伊勢丹松戸にメリットが大きいのはニトリだと思います。

つまり、仮にユニクロを導入したところで、既存の伊勢丹松戸の衣料品売り場の成績にマイナスの影響を与えかねないからです。

ニトリのほうが既存の売り場に相乗効果をもたらす可能性が大きいです。

以上のことから、伊勢丹松戸には、ニトリが導入される可能性が大きいと推測します。
今後、動きがありましたら、随時、更新していきます。



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