市立柏病院移転問題、現地建て替えの方向で秋山柏市長に2017年8月答申へ

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建物の老朽化等で現所在地での建て替えか柏の葉地区への移転かで揺れている柏市布施の柏市立柏病院について、柏病院の在り方などを検討している柏市健康福祉審議会の「市立病院事業検討専門分科会」は、2017年5月30日、8月に市長に答申する原案の中に”現地での建て替え”を盛り込むことを決めました。

市立柏病院を巡っては、移転反対派等の意向を受けて、2016年12月にそれまで有力移転先であった柏の葉地区の用地柏市を取得しないことを決めています。
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秋山柏市長は2014年に柏市立病院の柏の葉地区への移転を表明しましたが、現所在地を中心とした住民の反対で、2016年3月に白紙から検討しているとしています。


■お隣の松戸市立病院と好対照の動き

柏市のお隣の松戸市でもほぼ同時期に建物の老朽化や耐震性を理由とした松戸市立病院の移転問題が生じました。

当時の川井松戸市長は現地での建て替えを選挙公約にする等、現地建て替え派でした。
また、現本郷谷市長も当初、建て替えを支持していましたが、結局、”現地での建て替えは困難”ということで千駄堀地区への移転で決着。

2017年12月に松戸市立総合医療センターとして、新規開院する予定となっています。

秋山柏市長は移転派ですが、現地建て替えに。

川井前松戸市長・本郷谷現市長は、現地建て替え派でしたが、移転で決着と
どちらも市長の意向と反対の結論になったことだけは共通しています。

柏市や松戸市に限らず、病院の移転は、必ずといってよいほど、病院周辺の住民からの反対運動が生じています。

”今まで歩いて5分の所にあった病院が車で30分もかかるところに移転される”となると不便になる住民からの反対が出るのも当然かもしれません。

ただ、病院でも市立病院のような公的病院は、市の特定のエリアの住民のための施設ではないという声も一方であるのも事実です。

柏市立病院は現地建て替えの方向となりそうですが、”診療を中断せずに建て替えするのには困難な問題が生じる”とされていますので、今後、現地建て替えの方法や時期について、紛糾する可能性もあると思います。

松戸市立病院のケースでは、医師や看護婦等病院で働く職員から、”現地建て替えは無理”との声がたかまり、当初優勢だった
現地建て替えから移転へ決着ということになりました。

病院の移転は、周辺住民やその他のエリア、市当局に加えて、病院に働く職員も当事者ですので、今後、現地建て替えによる
職場環境問題や労働問題が浮上してくる可能性がありそうです。



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