柏商工会議所や柏市、商店会から構成される「柏市中心市街地活性化協議会」では、毎年3月に柏駅界隈の主要な階段やエスカレーター、通りを定点ポイントにして、歩行者の通行量を調べていますが、2017年は3月19日の休日と3月24日の平日に調査を実施し、6月30日に調査結果を公表しました。
調査結果によれば、昨年に比べて最も通行量が減少したのは、東口の旧そごう柏店と西口の高島屋を結ぶ「北口自由通路」。
北口自由通路は、休日・平日とも前年比約6割減という結果となり、2016年9月に柏そごうが閉店したことで、周辺の通行量が半分以下となっている実態が浮き彫りになりました。
■全体的に平日・休日とも歩行者が減少傾向にある柏駅界隈
調査結果を詳しくみると通行量が前年より著しく増えたのは柏駅東口のマクドナルド近辺の小柳通りで、前年比平日で約7割増、休日で約2割増となっています。
これは、周辺の再開発が完了したことによる影響とみられます。
地点別通行量では、平日はハウディモール(日興証券柏支店前)、休日は二番街(システムランドビル前)が最も通行量が多かったもののそれでも、ハウディモールは、前年比減少となっています。
調査結果から全体的に柏駅界隈の通行量は、どの地点でも休日・平日とも前年より減少していることが読み取れます。
ですので、柏駅界隈の通行量の減少は柏そごうの閉店の影響は大きいものの、”柏の葉キャンパス”や”流山おおたかの森”そして、昨年オープンした”セブンパークアリオ柏”への人出の分散の影響もありそうです。
■2017年柏市中心市街地歩行者通行量調査 概要
・調査目的
中心市街地活性化基本計画において求められる事業効果(回遊性の向上)の客観的な検証のため、毎年実施。
・調査日
▼平日
2017年 3月24日(金)
▼休日
2017年 3月19日(日)
・調査項目
歩行者及び自転車通行量調査
・調査時間
8時~20時(12時間調査)
・調査箇所
柏駅周辺29箇所について実施
・調査方法
調査観測断面を通行する歩行者及び自転車を、種別・方向別・時間別にマニュアルカウンターを用いて人手観測し、調査表に記録
≪種別≫
調査対象を以下のように分類し、男性・女性別に計測
①大人 ②高齢者 ③学童 ④身障者 ⑤自転車利用者 ⑥乳母車
≪方向別≫
観測断面の往復(上り、下り)別に計測
≪時間別≫
毎正時からの1時間集計。
柏駅界隈の歩行者が柏そごう閉店後、大きく減ったことは歩行者の一人として実感として認識できます。
これまで柏駅が商業都市としては、松戸駅に優位性を保ってきたのは、柏駅界隈への人出の集中という要素が大きいですが、この1年でその基盤が大きく揺らいでいるといえそうです。
人出を回復させるためには、柏そごうの跡地が商業施設等の集客力のある施設として再生することが必須でしょう。
コメント