PSS社(本社松戸)が全自動PCR検査システムを開発、駐日フランス大使から感謝状

新型コロナウイルスでは、PCR検査の迅速化、検査数の増加が急務の課題となっていますが千葉県松戸市に本社がある東証マザーズ上場のPSS社(プレシジョン・システム・サイエンス社)が「全自動PCR検査システム」を開発、フランスで高い成果をあげています。

「全自動PCR検査システム」は研究機関や病院で行われている手作業のPCR検査について、早く正確に判断できることが最大の特長。

日本国内で主流となっている手作業によるPCR検査は、工程が煩雑のため、1検体当たり、判定に6時間ほどかかるのが現状。

しかし、PSS社によれば、「全自動PCR検査システム」を利用すれば、「2時間で最大8検体または12検体の判定が可能」とのこと。

実際、PSS社がOEM供給している仏・エリテック社ブランドのシステムは、フランスの医療現場で採用され、新型コロナウイルスのPCR検査でも高い成果を上げていると伝えられています。


PSS社は、抽出試薬や付属の消耗品も供給しています。




PSS社はこの功績が認められ、駐日フランス大使からシステム供給に対して感謝状が送られたと公式HPで明らかにしています。

PSS社は東京農工大とも連携、新たな「全自動PCR検査システム」を共同開発。3月時点で国に使用を認めるよう申請したものの、いまだに進展がないということです。

PSS社の田嶋社長自らがPCR検査をテーマにした対談に登壇しています。

フランスで利用され重宝されているのになぜ、日本国内で利用されないのかについて、PSS社は当惑しているようです。

恐らく、厚生労働省を中心に”PCR検査の対象は、新型コロナの感染している疑いのある人に限定したい”という意向が強いからだと思います。

こうした意向が転換されない限り、国内のメーカーがいくら優れた検査システムを開発したところで、いつまでたっても利用されないという事態が続きそうです。




■プレシジョン・システム・サイエンス株式会社
・英文社名 Precision System Science Co., Ltd.

・本社
千葉県松戸市上本郷88番地

・TEL : 047-303-4800(代表)

・設立年月日 1985年7月17日

・代表取締役社長 田島 秀二

・資本金 3,689百万円(2019年6月末現在)

・売上高 4,381百万円(連結:2019年6月期)

・従業員数 166名(連結:2019年6月末現在)

・事業内容
遺伝子検査、たんぱく質検査などの体外診断(IVD)における研究開発や、その実用化で用いられる自動化装置、その他理化学機器、ソフトウェアなどの開発および製造販売。自動化装置に使用される試薬およびプラスチック消耗品の製造販売など。
連結子会社4社

・Precision System Science USA, Inc.(米国)
Precision System Science Europe GmbH(ドイツ)
ユニバーサル・バイオ・リサーチ(株)(千葉県松戸市)
エヌピーエス株式会社(秋田県大館市)

・沿革
1985年 7月17日
理化学機器(臨床検査機器)の保守メンテナンスを目的として、東京都板橋区に設立

2001年 2月28日 大阪証券取引所ナスダック・ジャパン市場(現JASDAQ市場)に株式上場
2015年 9月 東京証券取引所マザーズへの市場変更



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