千代田線の北綾瀬駅始発化は2019年3月から開始★駅ビル等再開発の概要や利用者の影響を予想

JR常磐線各駅停車と相互乗り入れをしている東京メトロ千代田線が2019年3月に北綾瀬駅始発化を開始する等、大きく変わる予定です。

JR常磐線各駅停車のダイヤ編成等に大きな影響を与えそうです。

東京メトロ(東京地下鉄株式会社)は、千代田線の綾瀬駅の混雑解消・遅延削減を目的に現在は分岐線扱いになっている綾瀬駅~北綾瀬駅間を本線扱いにして、10両編成の電車の直通運転をすべく北綾瀬駅の拡張工事や周辺の再開発計画を進めています。

そもそも北綾瀬駅は、東京メトロが千代田線のための車両基地を北綾瀬に建設しようとした際に周辺住民の反対等でとん挫しそうになった時に、基地の代償として綾瀬~北綾瀬間に旅客用の分岐線を設けることを約束したことで解決。1979年に開業、現在に至っています。


■北綾瀬駅始発化は2019年3月から開始

東京メトロの最新の事業計画である平成30年度事業計画によると、北綾瀬駅始発化について、
”千代田線において、混雑緩和や遅延防止を図るとともに北綾瀬駅~綾瀬駅間の利便性向上を図るため、北綾瀬駅のホーム延伸工事を完了させ、分岐線と本線との10両編成列車の直通運行を開始する”と言及しています。

平成30年度とは2018年4月から2019年3月までということと千代田線と相互直通運転をしているJR常磐線のダイヤ改正は、必ず3月の第二土曜日に行われていることを考えると
千代田線の北綾瀬駅の始発化・10両編成の電車の直通運転は2019年3月から開始することが確実です。

■北綾瀬駅始発化に関連した再開発スケジュール

北綾瀬駅がある足立区では、平成30年度予算に係る計画書において、同駅周辺を北綾瀬ゾーンとして、中長期的にまちづくりを進める明らかにしています。

足立区の計画書によると北綾瀬駅始発化に関連した開発スケジュールは以下のように予定されています。

中でも2020年12月完成予定の駅ビルは、東京メトロでも少ない地上駅の駅ビルで5階建ての商業ビルになる予定。

▼北綾瀬駅再開発スケジュール

★2019年3月
北綾瀬駅ホーム延伸完了

★2020年3月
高架下店舗完成

★2020年12月
北綾瀬駅ビル完成

上記以外にも北綾瀬駅へのアクセス向上を図るため、バス路線の変更、駅周辺の道路拡張工事等が計画されています。

足立区は北綾瀬駅始発化を契機に北綾瀬駅周辺を区内東部エリアの一大拠点にするべく、計画を進めています。


■北綾瀬駅始発化の実現による変化・千代田線利用者の影響を予想

北綾瀬駅始発化が実現すると以下のような変化が予想されます。

①千代田線綾瀬駅始発・綾瀬駅行きの電車の減少

北綾瀬駅始発化で、綾瀬駅始発・綾瀬駅行きの電車は確実に減少します。

”千代田線をよく利用する筆者が千代田線の駅員に直撃取材?したところ、”これまでの綾瀬行きが全て北綾瀬行きになるわけではありません”ということでした。

ただ綾瀬駅始発・綾瀬駅行きがどの程度、減少するのかは不明です。

②北綾瀬駅始発代々木上原行き方面行き電車の新たな設定

北綾瀬駅始発化の最大の目玉といえる北綾瀬駅始発代々木上原行き方面行き電車が10両編成で運行されます。

これまで、北綾瀬~綾瀬間というと2両編成でどこかのどかな感じがしましたが、風景が一変しそうです。

③綾瀬駅始発の座席争いの激化

※北綾瀬駅始発化が実現しても綾瀬駅始発は廃止されるわけではありませんが、現行より確実に減ります。

現在、綾瀬駅から先の大手町方面の上り電車の混雑状況に嫌気して、綾瀬駅で下車して綾瀬始発に乗って座っていくことを習慣にしている常磐線沿線を中心とした利用者には大きな影響をあたえそうです。

端的にいえば、これまで綾瀬駅始発で座れた乗客のうち、かなりの割合で座れなくなくなる可能性が高いでしょう。

ただし、北綾瀬駅始発化は、東京メトロ内での変更となりますので、常磐線直通の下り電車の我孫子行き、取手行き等の常磐線直通電車の本数には影響を与えないものと思われます。

つまり、上り電車には大きな変化が予想されますが下りは現状からさほど大きな変化はないと判断してよさそうです。

■北綾瀬駅始発化の実現で千代田線の混雑緩和が実現できるか

東京メトロは、北綾瀬駅始発化の目的について”千代田線の混雑緩和や遅延削減”を掲げていますが、ヘビーユーザーとして疑問を感じざるをえません。

その最大の理由は、”北綾瀬駅利用者の増加による混雑激化”です。

今、東京のマンション業界では、”北綾瀬駅始発化”は大きな売りとなっています。

つまり、マンションの立地として最大のセールスポイントである”始発駅利用可能”ということが実現するということで、北綾瀬駅エリアが一気に注目を集めるようになっているのです。

つくばエクスプレス(TX)がそもそも”常磐線の混雑解消を目的とした第二常磐線”として計画・開発されたのに、沿線住民の急速な増加により、TX自体が混雑解消を迫られている というように”北綾瀬駅始発化による駅周辺人口の増加”により、千代田線の混雑緩和が実現するどころかかえって混雑が激化するのではないかと思います。

本記事で予想した通り、東京メトロは千代田線のダイヤ改正を2019年3月に行い、北綾瀬駅直通運転を開始することを発表しました。
↓詳細は下記をごらんください。↓
http://wp.me/p8YyTn-wU


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